外国人に給与を支払う際の源泉所得税の徴収方法は、その外国人が居住者に該当する場合には源泉徴収税額表により源泉所得税を徴収します。非居住者の場合には、原則として、20.42%の税率で徴収を行います。 若林税理士事務所. [令和2年4月1日現在法令等] 1 源泉徴収義務者. 外国法人Y社より証明書の提示を受けた場合には源泉徴収は必要なくなるものと考えられます。, また、証明書をY社から提示されるまでは、現状の租税条約に基づく10%の源泉徴収が必要となります。, なお、証明書には有効期限が定められていますので、源泉徴収の免除に関する特例の更新が行われたのか、支払の都度確認を行う必要があります。, 所得税法では、外国法人が、国内において人的役務の提供に係る対価、配当、利子、または使用料等の国内源泉所得を有する場合には、源泉徴収の方法により課税を受ける旨が規定されています(所法178、161、212)。, また、法人税法においては、外国法人が日本国内に恒久的施設(Permanent Establishment、以下PE)を有しているかどうかにより、課税を受ける国内源泉所得が区分されています(法法141)。, PE を有する外国法人はPE を通じて事業活動を行い、PE に帰属する所得のほか、資産の運用および譲渡による所得、人的役務提供により生じる所得等に対して課税されます。, 一方、PE を有しない外国法人は、PE に帰属する事業活動から生じる所得がありませんので、上述のうち、PE に帰属する所得を除くその他の所得について課税される旨が規定されています(法法141)。, 上記のように外国法人に課される税金の範囲が規定されていますが、源泉徴収される所得税負担相当額については、法人税申告書上、税額控除項目として扱われることとなります。この場合、実質的な負担額は所得に対する法人税のみ(PE を有する外国法人は地方税も負担)となります。, 所得税の源泉徴収があらかじめ行われるものの、実質的な税負担額は法人税のみとなりますので、所得税に関しては、①日本と各国の租税条約に基づく軽減または免除制度、②恒久的施設を有する外国法人の受ける国内源泉所得に係る課税の特例による源泉税の免除制度がありますが、いずれを選択した場合においても実質的な税金負担差異は生じないこととなります。, 国内にPE を有する外国法人が源泉徴収の免除証明書の交付を受けるためには、以下の要件を満たした上で所定の手続が必要となります(所法180、所令304~306)。, 外国法人は以下の情報を記載した申請書を法人税の納税地における所轄税務署長へ提出する必要があります。, 上記の要件を満たした外国法人が、所定の手続を行い、証明書の交付を受けた場合、外国法人は役務提供等の対価の支払を行う者に対して、証明書を提示する必要があります(所法180②)。, 質問のY社担当者が源泉徴収は必要ないと言っていますが、支払を行う際に証明書を提示され、帳簿要件を満たしその他適切に対応がなされている場合には、貴社の源泉徴収義務は免除されることとなります。, ただし、Y社の日本支店の設置は10月であり、証明書の交付はY社が申請を行った後に一定期間を要することから、10月分の支払時に証明書が交付されていない可能性があります。そのため、源泉徴収が不要であることについて、証明書の有効期限の確認を行った上で、実際に応じるかどうかを決定する必要があります。, なお、源泉徴収の免除証明書の有効期間内は源泉徴収が不要となりますが、期限後に更新が行われない場合や効力を有しない期間に支払を受ける国内源泉所得については源泉徴収が必要となります。よって証明書入手前と同様10%の源泉徴収で進める場合には、改めて租税条約に関する届出書の提出を行う必要があると考えられます。, 源泉徴収の免除証明書については交付を受けるための要件および手続が細かく定められており、実務上以下の点に留意する必要があります。, 担当者同士で源泉徴収は必要ないという理解で報酬の支払手続を進めていたところ、証明書交付のための申請は終わっているものの証明書の交付が終わっておらず、源泉徴収もれを指摘される可能性が考えられます。また、当該特例のメリットを享受するためには、支払の都度、証明書の提示を行う必要があります。, 証明書には期日が明記されているため、期日前に更新手続が必要となりますが、引き続き源泉徴収の免除の特例を受けようとするときは、その証明書の有効期限のおおむね1カ月前に延長申請する必要がありますので、外国法人の担当者は期限が切れる前に申請をするなど注意しておく必要があります(『外国法人または非居住者に対する源泉徴収の免除証明書の交付(追加)申請』、国税庁)。, 特例の適用を受けるためには、証明書を支払者へ提示する必要がありますが、提示を行った場合には適切に帳簿に記録する必要があります(所令304)。提示した相手の氏名および事務所の所在地、提示した年月日を帳簿に記録していない場合には、証明書の取消処分を受ける可能性があります。, ※本記事は、一般財団法人大蔵財務協会の許可を得て当法人のウェブサイトに掲載したものにつき、無断転載を禁じます。, 税理士 1990年より一貫して多国籍日本企業および外資系企業に対する税務アドバイザリーサービスを提供している。Big4会計事務所にて税務パートナーを務め、約20年の実績を積んだ後、欧州第4位~第10位の会計事務所の日本拠点税務部門リーダーとして移籍。3年余りの間に著しい成果を上げ、2013年税理士法人トーマツ(現 デロイト トーマツ税理士法人)にパートナーとして入社、現在に至る。4年間(1998~... さらに見る, © 2020. Copyright © 外国人を採用するなら知っておきたい「外国人にかかる税金」の知識 | GET +(GET PLUS). All Rights Reserved. ですから、日本人スタッフと同じように中国人に接してしまうと、大きな失敗を招くことになるでしょう。 多くの日本企業は年功序列を前提とした「職能給」を採用していますが、外国人労働者にとってはあまり馴染みがない制度です。どうやったら給与が上がるのか、なぜ上がらないのかと疑問に思われることがあるため、昇給システムについても明確に提示しておく必要があります。, 計算の仕方は、基本的には日本人と同じですが、昇給する場合には社会保険料や所得税などの金額も上がることを説明しましょう。, 源泉所得税は外国人労働者の給与にも発生しますが、居住者の場合と非居住者の場合で金額は変わります。, 居住者とは、日本国内に住所がある人、もしくは1年以上日本に住んでいる人のことを言います。この場合の「住所」とは、生活している場所のことを指し、職業、労働者の配偶者もしくはその親族、資産の所在などの客観的事実によって決まります。エクスパッツで1年以上日本に居住している人も居住者とみなされ、源泉所得税が徴収されます。 Deloitte(デロイト)とは、デロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)、そのグローバルネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびそれらの関係法人(総称して“デロイトネットワーク”)のひとつまたは複数を指します。DTTL(または“Deloitte Global”)ならびに各メンバーファームおよび関係法人はそれぞれ法的に独立した別個の組織体であり、第三者に関して相互に義務を課しまたは拘束させることはありません。DTTLおよびDTTLの各メンバーファームならびに関係法人は、自らの作為および不作為についてのみ責任を負い、互いに他のファームまたは関係法人の作為および不作為について責任を負うものではありません。DTTLはクライアントへのサービス提供を行いません。詳細は www.deloitte.com/jp/about 外国人採用を成功させるには、受け入れる企業側の体制や環境を整えることも大きな要因のひとつです。どのようなポイントがあるかまとめてみました。, 人手不足に悩む企業にとって、外国人労働者は非常に大きな助けになるのではないでしょうか。特に、隣の国である中国は身近な存在なため、中国人を雇用する企業も多いでしょう。 外国人留学生アルバイトの源泉徴収の仕組みとは? 「非居住者」の場合は原則として国内源泉徴所得20.42%で徴収; 出身国によっては免除されるケースがある; 外国人留学生アルバイトを雇用する際の注意点; 在留資格や資格外活動許可を確認する 外国人労働者には、日本の給与システムにはグロスとネットがあり、税金や保険料などについて話す必要があります。天引きされる理由や、他の人たちも同じように天引きされていること、引かれる額は一定でなく所得に応じて変動することなどを説明しましょう。 外国人を採用するなら知っておきたい「外国人にかかる税金」の知識 | GET +(GET PLUS), HOME » 外国人採用HOWTO » 外国人を採用するなら知っておきたい「外国人にかかる税金」の知識, 仕事をする上で「税金」は切っても切り離せないキーワード。雇用する側は「源泉徴収」等の書類のやり取りがありますよね。では、外国人を採用・雇用する際の、当該外国人に課せられる税金はどうなのでしょうか。そこで、外国人の税金について解説します。, 外国人労働者には、所得税・住民税ともに日本人と同様に源泉徴収などの取り扱いを受けます。その外国人の母国が「申告納税制度」を採用する場合、源泉徴収により税金が控除されます。, 外国人を雇用して源泉徴収する場合には、当該外国人が居住者であるか、非居住者であるかにより、その具体的な方法が異なります。, 当該外国人労働者の住所が日本国内にある、もしくは国内に1年以上居住しているとこれに該当します。 そこで、中国人の特徴や接し方について、ここでは詳しく見ていきたいと思います。 中国人留学生側も、できるだけ将来性のある日本企業で働きたいと考えているのです。. これから中国人を雇用する予定がある方や雇用した中国人への接し方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。, 日本では少子高齢化に伴い、労働人口が減少しています。深刻な人手不足に悩む企業が増え、このまま何の対策もせずに国内で人手不足を解消することは、ほぼ不可能といえるでしょう。 をご覧ください。 試験合格科目である所得税・法人税そして消費税を中心に、事業に関する税務や経営のアドバイスを得意としています。, -外国人労働者 租税条約の相手国からの個人で学校教育法第1条に規定する学校(小学校、中学校、高校、大学、高等専門学校等)において教育又は研究を行う人(教授等)が、その教育又は研究を行うことにより支払を受ける報酬について、租税条約の規定に基づき源泉徴収税額の免除を受ける場合, 租税条約の相手国からの個人で、学校教育法第1条に規定する学校の児童、生徒若しくは学生(留学生)として、事業、職業若しくは技術の修習者(事業等の修習者)として又は政府若しくは宗教、慈善、学術、文芸若しくは教育の団体からの主として勉学若しくは研究のための交付金、手当若しくは奨学金の受領者として、それぞれ国内に一時的に滞在する人が、その支払を受ける国外からの給付若しくは送金、交付金等又は国内に一時的に滞在して行った人的役務の対価としての俸給、給料、賃金その他の報酬について、租税条約の規定に基づき源泉徴収税額の免除を受ける場合, 事業等の修習者である場合 その者が訓練を受ける施設又は事業所の発行するその者が事業等の修習者であることを証明する書類, 交付金等の受領者である場合 交付金等の支給者が発行する交付金等の受領者であることを証明する書類. また、国内で事業を営んでいたり、職業に就くために国内に居住したりしている人に関しても、在留期間が1年未満と明確に決められていない場合は、すべて居住者となります。, 非居住者に該当するのは、1年未満日本に住んでいる外国人労働者、すなわち日本に居住していないと推定された個人です。, 上記で説明したように、居住者は日本に住所がある人のことを言うので、日本人と同様に源泉所得税が徴収され、年末調整により年間の税金の精算をします。, 非居住者は、原則として税率20.42%で源泉徴収が行われます。しかし、租税条約が適用され、源泉所得税が免除される場合があります。 しかし、外国人労働者は日本の税金・社会保障制度をよく知らない場合が多く、その結果先述したようなトラブルになってしまうこともあります。外国人労働者を雇用する際は、総支給額と手取り額との違いをしっかり説明しておくことが必要です。, グロスとネットは、日本ではあまり聞くことのない言葉かもしれません。「グロス」とは総支給額、「ネット」は手取り額を意味しています。 そんな外国人労働者に多いのが、給与関連のトラブルです。外国人を雇用する際は、日本の給与・税金システムをきちんと説明し同意を得ておかなければ、場合によっては裁判沙汰になったり摘発されたりしてしまう可能性があります。, そんなトラブルを未然に防ぐためにも、当記事では外国人労働者の給与計算方法・源泉所得税などの税金などの手続きについてご紹介いたします。外国人労働者の採用を考えている企業にとっては特に重要なことなので、ぜひご覧ください。, 日本の給与システムでは、労働条件通知書などにより決められた「総支給額」から、所得税などの税金や健康保険料や厚生年金保険料を引いた手取り額が支払われます。 外国人が日本で暮らしていく上で重要な問題ことの一つに、「銀行口座」が挙げられます。日本では、銀行口座は給与の振り込みや光熱費・家賃の引き落としなどに必要で、一口以上持っている人も多いです。また、海外への送金方法としても銀行口座は便利です。今回は外国人が日本で銀行口座を開く際の手続き等について書いてい... 当記事では、外国人材が利用する海外送金サービス&アプリ8選をご紹介いたします。雇用する側が海外へ送金したり、外国人から母国に送金したいと相談されたりすることもあるため、外国人の方はもちろん、人事の方もぜひ参考にしてください。... 近年日本の労働人口の減少が叫ばれていますが、一方で外国人の採用は増えてきています。しかし、いざ外国人を採用しようとしても、どのような手続きが必要なのか、社会保険の加入義務はあるのか、外国人はマイナンバーを持っているのか?など、細かな点がわからず困っている企業や採用担当者は少なくないでしょう。 本記事... 外国人材の採用・雇用ノウハウ、ビザ関連、市場情報、ニュース等々外国人材についてのニュースメディア『シロフネ』です。